ノーベル経済学賞から学ぶ
人は不確実性下では合理的な判断をするとは限らない。すべての利用可能な情報は瞬時に価格に織り込まれる「効率的市場仮説」に対しては、行動ファイナンスの立場から反論が提示されている。
ノーベル経済学賞を受賞したカーネマンの理論を読み解き、価格変動の理解・予測、投資戦略に有効な「行動経済学」を解説します。
講師 | 収録時間 | 価格 (税込) |
---|---|---|
三隅隆司 林 康史 |
160分 | 17,000円 |
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三隅隆司 林 康史 |
160分 | 17,000円 |
過去の株式収益率を利用してマーケットに勝つ超過収益を獲得しようとする投資戦略として長年にわたって採用されてきたものは逆張り戦略(コントラリアン戦略)である。これは、他の多くの市場参加者とは反対の投資行動をとることを意味しており、具体的には価格が低下している(多くの市場参加者が売却している)証券を購入し、価格が上昇している(多くの市場参加者が購入している)証券を売却するという行為をさしている。
逆張り戦略によって超過収益が獲得可能であることをアカデミックスの領域で説得的な形で初めて考察した画期的研究は、デボン(DeBondt,W.)
とセイラー(Thaler, R.)が1985年にファイナンスの学会誌『ジャーナル・オブ・ファイナンス(Journal of Finance)』に発表した論文「株式市場は過剰反応しているのか?(Doesthe
Stock Market Overreact?)」である。・・・・
主な担当分野
【学部】金融論、国際金融論、証券論、中国金融。
【大学院】金融特論、金融特殊研究。
大阪生まれ。大阪大学法学部卒。法学修士(東京大学)。クボタ、住友生命保険、大和証券投資信託、あおぞら銀行(職務経験は、輸出営業、原価管理、為替ディーラー、エコノミスト、ストラテジスト等)を経て、2005年から現職。華東師範大学(客員教授)、一橋大学(非常勤講師)、日本学生支援機構 機関保証制度検証委員会(委員長)等。その他、評論活動等。
主な著書・訳書
『株式投資 第4版』『基礎から学ぶデイトレード』(監訳)『マネーの公理』(監訳)以上、日経BP社、『決定版 株価・為替が読めるチャート分析』『ジム・ロジャーズ中国の時代』(共訳)『人生と投資で成功するために娘に贈る12の言葉』(監訳)『欲望と幻想のドル』(監訳)以上、日本経済新聞出版社、『欲望と幻想の市場』(訳)『相場のこころ』(訳)以上、東洋経済新報社、他。DVDに、『テクニカル分析を極める短期集中講座』(全4巻=8本)『相場で勝つための心理学』『解説!デイトレード
第1巻』『BS―JAPAN 相場の心理学(上・下)』、他。
現在の研究テーマ
(1)金融システム・金融法
(2)マーケットストラクチャー・価格形成メカニズム
(3)行動ファイナンス
(4)パーソナルファイナンス
(5)金融教育
(6)ドル化
(7)貨幣論・地域通貨
(8)マイクロファイナンス
(9)商品論
(10)石橋湛山
主な研究実績
(1)共著(木下直俊・林康史)
「“ドル化”国の中央銀行の役割と政策」全国銀行協会『金融』(第800号)2013年11月
(2)共著(林康史・木下直俊)
「ドル化政策実施国における金融政策―エクアドル・エルサルバドル・パナマの事例―」『経済学季報』(第64巻第1号)2014年7月
(3)共著(林康史・歌代哲也・木下直俊)
「エクアドル・エルサルバドルの補完通貨UDIS」『経済学季報』(第64巻第2・3号)2015年1月
(4)共著(林康史・劉振楠)
「グラミン銀行とマイクロファイナンスのコンセプト―奨学金制度のビジョン再検討のために―」『経済学季報』(第64巻第4号)2015年3月
(5)共著(畠山久志・林康史・歌代哲也)
「外国為替証拠金取引規制―わが国におけるFX取引の沿革と現状―」『経済学季報』(第65巻第1、2、3・4号)2015年8月、11月、2016年3月
(6)単著
「貨幣とは何か」『貨幣と通貨の法文化』第11章、国際書院 2016年9月
(7)共著(潘福平・林康史)
「人民元の為替相場制度の変遷」『21世紀資本主義世界のフロンティア』第5章、立正大学経済研究所研究叢書31巻 2017年3月
(8)単著
「経営とガバナンスから見た食の安全―日本・中国・韓国の比較―」『経済学季報』(第67巻第2・3号)2017年12月
(9)共著(木下直俊・林康史)
「オデブレヒト汚職事件と中南米諸国への影響」『経済学季報』(第67巻第4号)2017年3月
(10)共著(歌代哲也・林康史)「ベネズエラの共有通貨Panal」『経済学季報』(第67巻第4号)2017年3月
所属学会
日本金融学会、金融法学会、法と経済学会、法文化学会、行動経済学会、FP学会