テイラー・ルールのシンプル化

テイラールールの改革

① ブックキーピングの排除

② 複雑且つ経験の必要な相場観察の排除

③ 一日の値幅における引け位置の重要性

④ オシレーター系テクニカルツールの導入

「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」より

①、②は端的に言ってしまえば高値、安値の細やかな相場観察と比較を行わない、ということである。確かに、これらの相場観察は一般的に行って経験と「場への近さ」がものをいってしまう。すなわち、リアルタイムで値動きと場板をみれるブローカーと投資家、更に一般大衆で最も情報量の差があるのが、この部分であると言っていい。正直言ってプロ以外には推奨できない部分である。むろん、テイラーはディ・トレーディングの世界にアマチュアが参入することなど考えていなかったであろうが。

では細やかな相場観察をやめて、どのようにテイラー・ルールを活用するのか。そのためにリンダ・ブラットフォード・ラシュキが使った最初かつ最良の改革が80-20sである。

80-20s

計算式・トレードタイミング

CTAとして優秀な成績を上げるムーアリサーチセンターや、リンダ・ブラットフォード・ラシュキ、ラリー・ウィリアムズらによると、「高値引け」とは短期反転の兆し、「安値引け」とは上昇確率が高い。実際、ムーアリサーチセンター社の結果によれば、値幅の80%以上で引けた翌日、日中に高値を更新する確率が67-83%も存在するにも拘わらず、終値で更新する確率は殆どの商品で50%に満たない。

したがって、高値引け後のギャップ(ウップスの成立となる)、高値引け翌日のさらなる上伸は、短期トレーダーにとって絶好の参入機会(あるいはやや下品な表現であるが-格好の「餌食」)となる可能性が高い。トビー・クラベルのところで、研究したWS4,7という比較的大きい値幅の日には逆バリが特に有効に作用する。

<条件1>

前日、マーケットはその値幅の20%以下で寄付、変動幅の80%以上で引ける。

<条件2>

当日、マーケットは前日の高値から5-15最小呼値(テイック)上回って売買される。但しこれはガイドラインである。

<条件3>

前日の高値が逆指し値となる売り注文を入れる。損切りは当日の最高値である。基本的に日計り売買の手法である。

80-20sの建玉法(参入を前日のレンジ上限とすること、逆指し値注文、損切りレベル)はウップスと同じである。ウップス(TD OPEN)がギャップを条件とし、前日の終値の組み合わせ(80-20s)を条件としないのに対し、80-20sはギャップを条件とせず、前日の終値のみを条件とする。

いわば、テイラーの3日間スウィングをマーケット自身に判別させるという手法で、良くできたテイラー・ルールの改定と思われる。


上記掲載内容はプレミアムMAX 金融レポートで連載した「新トレーディング手法解説バージョン(2012年9/17号~2018年1/30号)」から抜粋、テーマ別にわかりやすく編集しています。